 | | 美術史家 山下 裕二 |
同時代を生きる作家のものすごい表現に出会い、
「応援しなければ」と思ったんです
山下 裕二 Yamashita Yuji
明治学院大学教授、美術史家。1958年生まれ。東京大学大学院修了。赤瀬川原平と96年に「日本美術応援団」を結成し、現在までに6冊の共著を上梓している。著書に『伊藤若冲 鳥獣花木図屏風』(小学館)、『水墨画入門』(淡交社)、『岡本太郎宣言』(平凡社)、『日本美術の二〇世紀』(晶文社)など。 |
- 現代美術との出会いについて、教えてください。
もともと僕は、室町時代を中心とした日本美術史が専門です。でも、30代半ばごろから、だれも読まないような学術論文を書くことにフラストレーションがたまっちゃって(笑)。そこで、「いま・ここ」にある美術を見尽くそうと思い立ったんです。
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 | | 小山登美夫ギャラリー代表 小山 登美夫 / 弁護士 田中 早苗 |
アーティストも自分も成長していくから現代美術はおもしろい
このところ、現代美術マーケットへの注目度が急上昇。その先駆的貢献者のひとり、小山登美夫ギャラリー代表の小山登美夫さんと、弁護士として活躍し、アートコレクターでもある田中早苗さんに、現代美術の魅力と楽しみ方について語ってもらいました。
続きを読む "アートのある暮らしへの提案 Vol. 6 対談 小山 登美夫(小山登美夫ギャラリー) x 田中 早苗(弁護士)" »
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 | | 茶杓 銘 「不識」 |
日常ではなかなか体験できない茶道。またその茶道で使われる茶道具も、じっくり見る機会はあまりない。今回は、茶道具のひとつ「茶杓(ちゃしゃく)」について学ぶ為、古美術作品を主に取り扱っている井上オリエンタルアートのご主人、井上雄吉氏に同行して、今年のアートフェア東京2009の出品作家である、茶杓師の海田曲巷(かいだ きょっこう)氏のアトリエ兼ご自宅に訪問した。茶杓とは、茶道の道具のひとつで、抹茶を容器からすくって茶碗に入れるための匙(さじ)のこと。海田氏は、国内だけでなく、海外でも展覧会や茶会を開くなど精力的に活動している。この日は、井上氏と海田氏の粋なはからいで、お茶をたてていただくことに。まずは茶碗の持ち方からお菓子のいただき方、飲み方まで丁寧に教えて頂く。今回使用した器はどれも年代物で、李朝時代(14-15世紀)の器、マッコリを飲むための酒器、またアールデコ時代のティーカップなど国や年代も違う。海田氏は、ロンドンやオーストラリア、またインドのマハラジャに招待されて茶会を開いたこともあり、よく海外に出向き、茶の湯に使えそうな器を物色しているそうだ。
続きを読む "インタビュー|茶杓師(ちゃしゃくし) 海田曲巷(かいだ きょっこう)氏に聞く" »
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 | | しぶや黒田陶苑取締役 黒田 耕治 |
その作家の逸品を買うんだという気持ちを
強くもつと、よい作品が集まります
黒田 耕治 Kuroda Koji
しぶや黒田陶苑取締役。1969年生まれ。成城大学卒業。91年、古美術商、丸ヱ大野商店に入社。東洋古陶磁を中心に5年間学んだ後にしぶや黒田陶苑に入社、現在に至る。近代巨匠の逸品から現代の陶芸家の作品までを企画展や個展にて精力的に紹介。 |
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 | | ART @ AGNES 2009 エントランス |
1月10日(土)、11日(日)の2日間、神楽坂にあるアグネスホテル アンド アパートメンツ東京で、「ART@AGNES アグネスホテル アートフェア ファイナル」が開催された。
今年は、現代美術を専門とした31のギャラリーが集まり、ホテルの2階から5階までの部屋に各ギャラリーの取扱い作家作品を展示、販売。また、エントランスと地下ホールには、前回同様「ART@BASEMENT」という大型作品を展示し、階段にはスポンサーのアニエス・ベーが発行しているフリーペーパー「ポワンディロニー」が貼られ、1Fから地下ホールまでの色鮮やかな空間を演出していた。
国内で初めてホテルを使ったアートフェアとしてはじまったART@AGNESは、今回で最後となる。
今後は別のかたちで展開し、アートシーンをサポートしていくと公式HPで発表している。
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 | | 日動画廊副社長 長谷川 智恵子 |
風景画を飾ればそこに窓ができ
静物画や抽象画ならアクセントができます
長谷川 智恵子 / Hasegawa Chieko
日動画廊副社長。1944年生まれ。聖心女子大学卒業。画廊での展覧会企画、仕入れ、出版企画、海外交渉を担当すると同時に、日本洋画商協同組合の理事長を兼任。95年には、日仏文化交流に貢献したことでフランス政府よりレジオン・ドヌール・ジュヴァリエ勲章を授与される。近著に『気品磨き』(講談社)など。 |
- 日本でもっとも歴史のある洋画商として、日動画廊はどのように活動されていますか。
日動画廊は創業80年を超えていますが、巨匠作家から新人まで、幅広く作品を扱うことを基本にしています。昭和会という公募展を毎年開催し、新人の発掘にも努力しているんですよ。そうした作品なら価格も比較的お手頃ですから、気軽に選びやすいと思います。
また、日本の洋画家が国際的なマーケットでも通用するよう、努力してきました。とくに日動画廊パリ支店における活動などは、成果を上げていると思います。
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 | | 浦上蒼穹堂社長 浦上 満 |
「よくわからないけど、好きなんです!」と
いってくれたほうが心打たれます
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浦上 満 Uragami Mitsuru
浦上蒼穹堂社長。1951年生まれ。大学卒業後、古美術界の老舗、繭山龍泉堂に入社。5年の修行の後、1979年、東京・日本橋に浦上蒼穹堂を構え、現在に至る。大学で古美術の講義を行うなど、多方面で活躍。主な取り扱い分野は、中国や朝鮮、日本の古陶磁、金石。ほかに浮世絵(特に葛飾北斎)なども。 |
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 | | 思文閣社長 田中 大 |
非日常の空間を愛でて楽しむ
それは古くから日本人が好んできたことなんです
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田中 大 Tanaka Dai
思文閣社長。1964年生まれ。追手門学院大学中退後、89年に思文閣入社。2000年社長に就任。京の老舗「思文閣」の三代目。古書画、古典籍、近代絵画を中心に近代工芸まで幅広く取り扱う。また、美術館・画廊運営、出版事業なども手がけ、つねに新しい感性で、日本文化の創造・伝承・普及の経営理念を実施する。7月に「先賢諸聖のことば(PHP出版)」を出版。徳川慶喜、勝海舟、福沢諭吉、渋沢栄一、吉田茂などの直筆の格言・名言から現代人へのメッセージを読み解いている。 |
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 | | KIAF2008 会場 |
KIAF(Korea International Art Fair)はアジア有数のスケールをもつ年に1度のアートフェアで、今回のKIAF 2008で7回目を迎えた。会場は、ソウル市内に位置するアジア最大級の大型複合施設、COEX* 。9月18日から23日までという会期は釜山ビエンナーレ(Busan Biennale)が開催中であるうえ、韓国と今回の招請国、スイスとをつないで企画された連携プログラムの充実もあり、質も規模も飛躍的に成長している。しかし一方で、今年のKIAFは、来場者数の少なさが目についた。じっさい、全体的な売上げも昨年の半分以下という結果で、実状はかなりきびしかったようだ。サブプライム問題をきっかけにした、世界各国の金融恐慌が影響しているのではないかといわれている。
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 | アートフェア東京エグゼクティブ・ディレクター 辛 美沙 Photo by SCENE inc. |
初めての作品購入を考えている方こそ
安心してアートフェアに来てほしい
辛 美沙 Shin Misa
アートフェア東京エグゼクティブ・ディレクター、Misa Shin & Co.代表。ニューヨーク大学大学院修了。90年代にニューヨークで画廊の運営、アートのPR、ファンドレイジングに関わる。99年、拠点を東京に移し、アーティスト・イン・レジデンスの運営、東京藝術大学講師、森美術館勤務などを経て現職。 |
- アートフェアとは、どういったものなのでしょうか。
アートフェアというのは、画廊と美術店の見本市のようなものです。つまり、展示されている作品が気に入ったら、お客さんはその場で購入もできる。これは、美術館や博物館の展覧会との決定的な違いですね。
アートフェアは、けっして特別なものではなくて、世界各地で開催されています。有名なものになると、世界中の一流画廊や美術店が軒を連ねて、アートコレクターやアート関係者が各国から集まってきます。それはもう盛大なものです。この数年は、アジアでも増えてきました。
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 | 美術作品があると、オフィス空間はがらりと変わります 須田剋太"無心" 撮影=藤掛真人 写真提供=思文閣 |
ひとくちに芸術、美術といっても、時代もジャンルもさまざまです。そして、それぞれに専門的な探究を続け、芸術がもたらす喜びを私たちに届けてくれる方たちがいます。オフィスと書画の組み合わせを広める方、新しいアート市場の仕掛け人など、私たちがアートとふれる現場で、いまもっとも活躍している方々にインタビューしました。ここには、私たちが暮らしのなかでアートを楽しむためのヒントが、たくさん詰まっています。
[vol.1] 辛 美沙(アートフェア東京)
[vol.2] 田中 大(思文閣)
[vol.3] 浦上 満(浦上蒼穹堂)
[vol.4] 長谷川 智恵子(日動画廊)
[vol.5] 黒田 耕治(しぶや黒田陶苑)
[vol.6] 対談 小山 登美夫(小山登美夫ギャラリー) x 田中 早苗(弁護士)
[vol.7] 山下 裕二(美術史家)
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 | | ART TAIPEI2008 会場入口 |
2008年8月29日(金)から9月2日(火)の5日間、台北のTaipei World Trade CenterにてART TAIPEI2008が開催された。日本からは、彩鳳堂やラディウムーレントゲンヴェルケ、山本現代など14ギャラリーが参加。韓国からは8軒、北京、上海、香港からの出展も多くアジア色の強いアートフェアとなった。
また、コンテンポラリーとメディアアートにフォーカスした"Ela-Aisa" や台湾出身の若手アーティストを紹介する"Made in Taiwan - Young Artist Discovery" など、プログラムも充実していた。
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 | | メイン会場 "新港ピア" |
3年に一度の国際展"横浜トリエンナーレ 2008"が9月13日(金)から開幕。
3回目となる今回のテーマは「TIME CREVASSE(時の裂け目)」
チケットは、一般1,800円で、期間中の2日間有効。
会場は、建築家西沢立衛の設計"新港ピア"ほか、日本郵船海岸通倉庫(BankART Studio NYK)、赤レンガ倉庫1号館など6カ所。参加アーティストは、オノヨーコやポール・マッカーシー、マシュー・バーニーなどスターアーティストから若手まで総勢70名。
会期中、勅使川原三郎 、田中泯、ジョーン・ジョナス、チェルフィッチュ、灰野敬二などのパフォーマンスや演劇、ライブやトークイベントなど各所で行われる。詳細は横浜トリエンナーレのHPに掲載されている。
会場周辺では、藤浩志の「かえっこバザール+子どもアートワークショップ」(9月20、21日)、鬼頭健吾、竹村京、田幡浩一、名和晃平、山口智子など同年代の作家20数名による展覧会「THE ECHO」(9月13日~10月5日)、株式会社モリモトが建設中のビルの工事用外壁を利用した若手アーティストのデザイン競作展「ウォールアート・コンペティション」(9月13日~12月7日)など、様々なイベントが行われている。
今秋は大人から子どもまでアート三昧な日を横浜で過ごせそうだ。
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 | | Gallery SP (ソウル) |
ホテルニューオータニ (東京)の客室を使用したアートフェアが8月29日(金)から3日間、開催。出展ギャラリーが韓国・中国・日本のみの参加となっており、アジアに特化したアートフェアとなっている。
Asia Top Gallery Hotel Art Fair
2008年08月29日(金) - 2008年8月31日(日)
場所: ホテルニューオータニ (東京)
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今月9日から森美術館で「アネット・メサジェ:聖と俗の使者たち」展が展示されている。アネット・メサジェとは、1943年、フランスのベルク=シュル=メール生まれの女性アーティスト。収集癖があり、写真、絵、編み物、刺繍、ぬいぐるみ、はく製、雑誌や新聞の記事など誰でも手に入れられるような素材を使った作品を創作する。日本ではグループ展は何度か催されたことがあるが、個展で彼女の作品が展示されるのは初めて。
メサジェの世界に一足踏み込めばそこはとても不思議な子供のプレイ・ルームに迷い込んだような気分になる。しかしその可愛らしく、女性らしさや、子供のような無邪気さにあふれている作品はよく見れば必ずどこかに残酷な毒がある。メサジェの作品をみていると、相反する感情が同時に押し寄せてきて一瞬戸惑ってしまう。
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自慢の作品がわが家にあれば、だれかに見せたくなるのも人情。コレクターといわれる人たちは、お客さんを招いてお披露目したり、本格的になると自分用の展示空間(ビューイングルーム)を設けて公開したりしています。また、作家の有名作品や重要作品を所有していると、展覧会への出品依頼が来ることも。目利きコレクターとして、株が上がるというものです。
ちなみに、コレクターの究極の夢は「自分のコレクションで美術館を建てること」ですが、そうでなくても「コレクションを美術館に寄贈したい。それがながく展示、保管されてほしい」と願っている方が多いようです。
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作品を部屋に飾る
購入した作品は、手で持てる範囲なら自分で持ち帰るのもよいでしょうが、ギャラリーが信頼できる宅配業者を手配してくれるか、スタッフ自ら届けてくれることがほとんどです。はやる気持ちを抑えて、後日届けてもらったほうが無難です。
絵が家に届いたら、梱包を解き、作品に傷をつけたりしないように気をつけながら、壁にかけてみましょう。このときも、初心者なら、ギャラリーの人にお願いしたほうがよいかもしれません。まっすぐきれいに壁にかける方法や、壁に穴をあけられないときの対策から、作品が傷まず美しく見える照明の選び方まで、そこはプロにお任せしてもよいでしょう。きっと喜んで協力してくれるはずです。
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作品を購入する
車やブランド品など高額の買い物はほかにもありますが、絵画は実用品ではありません。買おうかどうしようか、思い悩んで当たり前。いちどの訪問で決心がつかなければ、仮押さえをすることもできますが、それでも期限はあります。さあ、どうしましょう。
ここで、購入を決める前の大事なことをひとつ。アートの価値を信じることです。絵画にかぎらず、花入でも、彫刻でも、掛軸でも、それが家にやってくることで、きっと生活は変わります。作家が技術や信念を注ぎ込んでつくった作品が、暮らしのなかにともにあるのです。その変化がすてきだと想像できたら、いよいよ決断のときです。
また、お目当ての絵を買うことにしたなら、そのとき心得ていてほしいのは、これはひとつの契約であるということです。とくにむずかしいことがあるわけではありませんが、現代の作品であれば、作家本人のサインが入っていたり、ギャラリーが作品証明書などを発行したりするのが通例です。それに、場合によっては分割払いの相談なども必要でしょう。契約内容をきちんと確認したところで、売買が成立します。
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スタッフと話してみる
まずは、いくつかのギャラリーに行ってみて、できるだけたくさん作品を見てみましょう。ひとめで気に入る作品もあるでしょうが、じわじわよさがわかってくる作品もあります。そうして、だんだん自分の趣味や興味がわかってくるはずです。また、じかに作品を見ると、たとえ本などで知っている作品でも印象が変わるはずです。絵画なら、たとえば色使いや筆遣いの生々しさや迫力が伝わってきます。
そうして気になる作品があったら、ぜひスタッフに話しかけてみましょう。ちょっと恥ずかしいかもしれませんが、これが重要。作家や作品の資料をきちんと準備しているか、作品の意図を理解しているか。話をしているうちに、そのギャラリーの姿勢が見えてきます。「まだ、買うかどうかも決めていないのに」という気遣いは無用。けっして安い買い物ではないのです。まずは信頼できるギャラリーかどうかを見極めること。そして、値段が明示されていなくても、かならず準備してありますから、プライスリストを見せてもらいましょう。値段に疑問をもったら、そこは初心者の強み、ストレートに質問してみてください。
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ギャラリーに足を運ぶ
アート作品の購入手段にもいくつかありますが、初心者なら、画廊や美術店(以下、まとめてギャラリーと称します)に行くのがよいでしょう。ほとんどの場合、古美術、西洋美術、日本画、洋画、陶芸、現代美術など、それぞれ専門分野があります。雑誌や口コミなどで情報を集め、気になるギャラリーをチェック。美術館と違って、見るだけならもちろん無料です。ただし、日曜日が休業のところも多く、予約が必要な場合もあるので、最初は電話をかけて問い合わせてみることをおすすめします。
出典:: ART BOOK vol.1 (※タイトル改変)
(c) MORIMOTO Co.,Ltd.
Illustration: Oochi Yoko
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アートも見るだけではなく、買って楽しみたい。そんなライフスタイルが、感性の鋭い方たちの間では定番になってきました。部屋に掛軸や焼き物、油絵や写真を飾ってみる。それだけで生活空間に自分らしさが生まれ、心持ちまで豊かになってきます。
でも、気安く買うには、ちょっと手ごわい気がするのも事実。そこで、初めて作品を購入するときの一般的な手順を、「部屋に絵を飾ってみたい」と思った場合を例にしてご紹介します。もちろん、アートといってもじつにさまざまですから、気をつけるポイントもそれぞれ。その知的な側面も魅力だったりするわけですが、まずは基本的な知識とちょっとしたコツを押さえておきましょう。
Step.1
Step.2
Step.3
Step.4
オマケ
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 | | grafがデザインしたART OSAKAのロゴ |
7月25日(金)から27日(日)の3日間、関西唯一の現代美術のアートフェア「ART OSAKA」が開催された。このアートフェアは、2006年まで海岸通ギャラリー・CASOで開催されていた「ART in CASO/OSAKA」が、梅田駅や西梅田駅に近く、交通の便のよい堂島ホテルに会場を移し、それに伴って改称されたものだ。ホテルでの開催は昨年に続いて2回目で、今回の出展ギャラリーは海外(台湾、韓国)を含む計47軒。どのギャラリーも、ホテルの客室を有効に利用した個性あふれるブース(部屋)となっていた。
続きを読む "レポート|ART OSAKA2008@堂島ホテル" »
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 | | オープニングの様子。ギャラリー小柳のスペースは、杉本博司によるデザインでも有名。 |
アートフェア東京アートコミッティでもある、ギャラリー小柳の展覧会が7月12日(土)より開催。
今回は、若手作家7名によるグループ展。シンプルな展示ながらも、多くのインスピレーションを感じさせる展覧会となっている。
ギャラリー小柳
2008年7月12日-2008年8月9日
Jungju An, Kengo Kito, Kae Masuda, Hiroharu Mori, Robert Platt, Ataru Sato, Kouichi Tabata
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 | New Museum (NY) Photo by Dean Kaufman |
「建築・アート・不動産 2008年、ニューヨークのアートシーンはバワリーから!」
住宅ローンの破綻、金融会社の赤字決算など、米国はいよいよ不況に向かっている。が、ことニューヨークにみる限り、アートも不動産も高いほど売れ行きがいいようだ。オークションでは、スター作家の現代アートが最高値を更新し、有名建築家によるマンションは、完成前から売り切れる。そんな勢いの中、バワリー通りにオープンしたニューミュジアムを中心にホットなアートシーンが生まれている。
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 | | ShContemporaryが行われた上海国際展示場 |
9月5日から3日間、上海で行われた第一回ShContemporaryを訪れた。Art Basel(スイス)の前ディレクターが企画し、5年をかけて準備された鳴り物入りのアートフェアだ。中国やインドの現代アートは今や飛ぶ鳥を落とす勢い。オークションでは未曾有の落札価格を更新し、さらにアジアの好景気を受けて、ニューリッチや潜在コレクターをターゲットに、まさに絶妙のタイミングで開催されたといってもいい。オープニングを含めた5日間で25,000人が来場。世界23カ国から130ギャラリーが参加した。そのうち、欧米とアジア諸国の割合は半々。日本からは、アラタニウラノ、MEM、ミヅマアートギャラリー、ナンヅカアンダーグラウンド、オオタファインアーツ、レントゲンヴェルゲ、SCAI the Bathhouse、タカイシイギャラリー、小山登美夫ギャラリー、ヒロミヨシイ、山本現代の11ギャラリーが参加した。
続きを読む "海外レポート|ヨーロピアンスタイル・アートフェア in 上海 - ShContemporary" »
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ドイツ西部にあるミュンスター市は、大聖堂を中心に広がる大学都市。この街で、1977年から10年ごと(!) に野外彫刻展が開催されている。その名も「ミュンスター彫刻プロジェクト」(Sculpture Project Munster)。
続きを読む "海外レポート|ミュンスター彫刻プロジェクト2007 - アートで彩られた街へ -" »
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 | | ドクメンタ12 メイン会場広場 |
ドイツのカッセル市で、5年に1度開かれる現代美術の国際展、ドクメンタ。今夏、その12回目が開催されている。
石造りの歴史的建造物と近代建築が混在する人口20万人のこの街は、日頃は平凡な街だが、このドクメンタが開かれている100日間には、国内外から約60万人の人々が訪れるというから驚き。準備期間はおよそ3年半。招待アーティスト114人(日本人アーティストは、田中敦子、青木陵子、葛飾北斎の3 人)、作品数500点以上と、今や数ある国際展の中では最大の規模だ。
戦後に始まったドクメンタは、各回選出されるディレクターのキュレーションが話題になる。今回のドクメンタ12は、ディレクターであるロゲール・マーティン・ビュルゲル(Roger-Martin Buergel)とルース・ノアック(Ruth Noack)が「近代性とは過去の遺物か?」「剥き出しの生とは何か?」「美術の教育:何がなされるべきか?」という三つのテーマを設け、それに沿ってキュレーションを行った。
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 | | Art Basel 38会場 |
スイス、バーゼルといえば、時計宝飾の見本市「バーゼル・ワールド」で有名だが、もう1つ世界最大級の見本市があるのをご存知だろうか?それは毎年6月に開催されるアートの見本市、「Art Basel(アート・バーゼル 以下、アート・バーゼル)」だ。欧州、北南米、アジアから300近い数の一流の画廊が集結し、世界規模で行われるアートの一大イベントには、アート関係者はもちろん、アート好きのセレブ達もお気に入りの作品を探しにプライベート・ジェットに乗ってやってくる。アート好景気といわれている近年、ニューヨークのアーモリー・ショーやロンドンのフリーズ(毎年11月開催)などのアートフェアも成長著しいが、その中でもアート・バーゼルは歴史があり、今年は6月13日から17日までの開催で売り上げはなんと推定で$500mil(615億円)あったといわれている。
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 | | ヴェネツィア・サンマルコ広場 |
イタリア・ミラノから電車で3時間、アドリア海に浮ぶラグーナ(干潟)の上に築かれた都市ヴェネツィアは「水の都」「アドリア海の真珠」として名高く、運河の張り巡らされた景観や2月に行われる仮面のカーニバルなどで世界的に知られている。街全体が世界遺産に登録され、車や鉄道が入り込めないこと(当然車道がない)や近代的な建物がないこともあり、その景色はまるで中世から時間が止まってしまったかのようである。
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個人的なお話になりますが、アートとは無縁な会社勤めをしていた頃は本当に憂鬱な毎日で、アート・プロデューサーやら美術館学芸員やら、とにかくアートと関わりのある仕事をしている人たちが羨ましくて仕方がありませんでした。毎朝殺気だった通勤電車に揺られ、クライアントに笑顔を振りまき、上司には嫌みを言われ、遅くまで残業の日々...。「人生が無駄に過ぎていく!」などと嘆いていました。
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ガゴジアンとポーラ・クーパーとタニヤ・ボナクダーとアンドリュー・クレップスのオープニング。ガゴジアンは、直島の地中美術館の作品で日本でもよく知られているウォルター・デ・マリアのスチールの作品を二か所で展示している。先週のペイス・ウィルデンシュタインでのジェイムズ・タレルといい、安定した大物を扱うところが増えてきた。クーパーのサム・デュランは、ボイスのオマージュ的コンセプチュアルな作品。一か月前のアートフェアの頃、どこもかしこも具象の絵画だったのとは対照的。作家の層がそれだけ厚いのだともいえるし、今年秋にはアート市場はクラッシュする、絵画ブームは終わる、と先を見込んで安全なもの(売れなくてもいいもの)に切り替えが始まっているのだという穿った見方もある。いずれにしろ、見応えのある作品は少ない。
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今日の『ニューヨーク・タイムズ』に、エクストラで分厚い美術館特集がついてきた。ニュー・ミュージアムの新館建設の模様が詳しく紹介され、理事会の健全で熱意ある活動ぶりを示す記事もすこぶる好意的だ。気のせいかもしれないけれど、ニュー・ミュージアムはいつもよく書かれる。ところが、MoMAとブルックリン美術館はどんな場合でも、かなり厳しい論調で批判される。MoMAはいま、展覧会が単調でセーフ過ぎるので無理もないのだが、ブルックリン美術館はいい展覧会もあるのに。私は応援したい。できたばかりのフェミニスト・アート・センターはまだ見てないのだが。
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 | | Installation view of "One Size Fits All" at Mary Boone |
ティーム画廊のホセ・フレイレは、一時、画廊経営が破綻して、それでも雑居ビルの一室にスペースを持ち、アート界の人とすれ違わないよう常に非常階段を通って歩いた、などといったことを話してくれたことがある。そんな雑居ビル時代にも、私は毎回、展示を見に行っていたせいか、彼は私に親切である。そのティームが、普通とは逆にチェルシーからソーホーに画廊を移した。ジェフリー・ダイチのダイチ・プロジェクツの真ん前である。おかげで、このふたつの画廊のオープニングがあるときは、ソーホーは密度が濃くなる。
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 | | The New Museum under construction |
ニュー・ミュージアム主催のパーティが、ブルックリンの「ユニオン・プール」であるという。確か、昔の公営プールの跡地で、クリスチャン・ホルスタッドのプロジェクトや野外シアターの上演などいろいろ案内が来てたのにまだ一度も行ったことがない。楽しみ!と勇んで出かけたら、屋外プールではなく、同じ名前のバーが会場だった。でも、コンクリ打ち放しのバックヤードは味があり、BQE の高速道路が頭上を横切るのもなかなかの眺めである。
さて、肝心のパーティは、ニュー・ミュージアムが新たに制定した「アルトイド・アワード」を記念しての集まりだった。昨今、アーティストに賞金を出すのが流行っている。今回のアルトイド(ミント・キャンディのメーカー)のようにたいていはスポンサー企業の名を冠し、若手が対象で、賞金のほか美術館での展覧会を約束する。かつてアーティストの賞といえば、リヒターやシャーマンといったすでに成功した作家への授与が繰り返されたことを思えば、若手が対象というのはなかなかよい。が、グッゲンハイムのヒューゴ・ボス賞にしろ、ホイットニーのバックスバウム賞にしろ、受賞後の作品展が記憶に残ったためしはない。アワード展とは単に発表会で、キュレーターの眼というものに欠けるからだ。
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 | Jacco Olivier, Calling, 2006 Courtesy Marianne Boesky Gallery |
32丁目の中央郵便局からの帰り、5時を過ぎていたけれど、24丁目の画廊だけ見ることにする。Marianne Boesky, Gladstone, Metro Pictures, Andrea Rosen, LuhringAugustine。すべてがよかった。こんなこともあるのだ。24丁目はいまやチェルシーの王道だ。画廊はやはり優れたジャッジである。しかもお金がかかっているから真剣だ。売れる作家という意味ではない。力があると見込んだ作家にお金をかけるのだ。
まずボースキーのヤッコー・オリヴィエ(1972年オランダ生まれ)。ドローイングのアニメならウィリアム・ケントリッジがいる。絵画のアニメなら、ヘンリー・ダーガーの<ヴィヴィアン・ガールズ>を引用したポール・チャンがいる。が、油絵がベースのアニメとは!表現主義的な絵の具のドリップが、水中花のように、水族館の魚のように画面を流れていく。この作品の強さはしかし、アイデアやアニメ技術より、一点一点の画像(油絵)の素晴らしさにあると思う。もったいないことに、画像撮りの後、絵の方はすべて廃棄されてしまうそう。
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午後からチェルシーの画廊を廻る。David Zwirner, Postmasters, Anton Kern, Paula Cooper, Tanya Bonakdar, Casey Kaplan, 303, Andrew Krepps, Sikkema Jenkins & Co., Susan Inglett, PaceWildensteinと19丁目から22丁目まで。たった3ブロックだけれど、11軒見れば充分という感じ。残念ながらあまりパッとした展示はない。中では、ボナクダーの久方ぶりのチャールズ・ロングに新展開を感じる。ジャコメッテイの人体像のような、鳥のようなフォルムのパピエマシェ(素材は鳥の糞!)が、ミニマル彫刻の台座の上で揺れている。同じボナクダーの2階のスペースでは、ショーバーン・ハパスカがもっと大きな展開だった。流線型の工業デザイン的な彫刻で知られる彼女の新作は、動物の骨や毛皮や樹木など有機的なものと工業素材の混交で、シンボリックなトーテムのよう。松ぼっくりにジグソーパズルがぴったり収まった一本の木に錬金術をみた。
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"Charles Long: Knowwirds" Installation view, 2007 Photo: Manami Fujimori |
Siobhán Hapaska Fifteen Hundred Ways Not to See, 2006, Photo: Manami Fujimori |
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届いたばかりの『アート・イン・アメリカ』の2月号に面白い記事を見つけた。主要新聞や一般誌の中のアート批評の枠がどんどん減っているというのだ。一方では、現代美術の観客の数は増えている。この1年、アメリカでは、増改築のお披露目をした美術館が多かったし、ボストンICAは待望の新館をオープンさせた。
ニューヨークでは、MoMAの20ドルの入館料が喧々囂々の非難を浴びたが、いまではほかの美術館も追随し、それでも観客が減ったようにはみえない。MoMAもメットもいつ行っても混んでいる。アートへの関心はいままでにないほど大きくなり、オークション景気はうなぎ上りだ。こうしたニュースはだから、紙面を埋める。が、アート批評の立場は弱くなった。
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 | Pictures by Famous Artists / 名家画譜, Akebi plant by Oguri Hakkei, c.1810 Frog by Matsumoto Hōji, c.1780-1810, NYPL, Spencer Collection |
五番街と42丁目のニューヨーク公立図書館では、日本の「EHON」展をやっている。絵本とは子供の絵本だろうか。その歴史展なら、大正時代のモダンな挿絵が並ぶのかと期待したところ、子供の絵本はごくわずか。今展が扱う絵本とは、仏典から水墨画、喜多川歌麿に神坂雪佳、さらに河原温やヨーコ・オノら現代作家の本まで、広く絵付きの本のことをいうのであった。
アニメ時代だけに戯画や役者絵の人物描写を見るのは楽しい。うす墨の可愛い鹿の絵は光琳の絵本<光琳画譜>から、レオナルドも顔負けの解体図は 『解体新書』の頁から。正直、初めて目にするものがいっぱいだ。また、<白描源氏物語絵巻>(1554年)なるモノクロ版の絵巻の洗練さ、歌磨の<潮干の都登>(1789年)に見るシュールな貝の描写など、絵心のモダンさや美しさは現代アート以上かも。
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 | Thérèse Bonney Vollard at 28, rue Martignac, c.1932 |
2007年のアート初詣は、メトロポリタン美術館のヴォラール展だ。昨年9月から開催中のビッグな展覧会だというのに、まだ見ないまま。最終日の今日、慌てて出かける。
ヴォラールとはもちろん、パリの画商アンブロワーズ・ヴォラールのこと。セザンヌを世に出し、ゴーギャンを助け(安値で買って画家には恨まれ た)、パリに出てきた20歳のピカソの初個展を開いた。ヴォラールの手を経ていま世界の主要コレクションに収まる名作の数々を眺めれば、彼こそ、画商として「いい時 いい場所」にいたんだなあと実感する。見る眼があったのはもちろんだが、ディーラーの成功はたとえ一人でもいい、いい作家に巡り合うこと。それには時と場所が関係していると私は思う。
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 | | Miami Beach, Florida ©Art Basel Miami Beach |
毎年12月初旬に開催される国際アートフェア「アート・バーゼル・マイアミ・ビーチ(ABMB)」は、スイスの「アート・バーゼル」のアメリカ版として2002年から始まった。まだ若い。が、集客率もアート界のトピックとしてもいまやダントツの地位を誇る。私は2003年の第2回から毎年訪れているが、昨年あたりからフェア会場も関連イベントも超過密状態となった。「もはやこれまで」と思っていたのだが、旧知の関ひろ子さんがやって来ると聞いて、急遽ニューヨークから合流することにした。
ひろ子さんは、「アートフェア東京」の広報担当だ。「マイアミはすごいよ。こんなとこ、見ておいた方がいいよ」と先輩風を吹かしたい気持ちもあったが、私自身、考えてみたかったのだ。マイアミのフェアは何か違う、たぶんいま、ロンドンよりベルリンより、コンサバなニューヨークより、はたまた各地のビエンナーレより、一番ワクワク面白いのはここだ。でもなぜ? なんでマイアミが? なんでこんなに活気づいたの? こうした質問に答えていけば、マイアミ・バーゼルの特徴や、都市とアートの関係や、アートシーンの行く末(ここ10年のことですが)がおのずと見えてくる。
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 | | ルベル・ファミリー・コレクション 会場 ©Hiroko Seki |
いま、私たちがマイアミを訪れて、今日はルベル・ファミリーのコレクションだ、明日はエラ・シスネーロスの新しい美術館のオープニングだと、フェアの見学もそこそこに駆け巡る個人コレクションの存在は、5年前、ニューヨークのアート界ですら、知る人は少なかった。自分の画廊の若い作家の写真作品を積極的に買っていく人が、実はマルグリス・コレクションの主だったのかと、あとでびっくりする画廊主もいたほどだ。
ともあれ、ケラーはこの地元コレクターに注目した。地元コレクターたちは、予想以上の展開を見せた。中でも、ベネズエラ出身のシスネーロス財閥の一人、エラ・シスネーロスは、2003年に「マイアミ・アート・セントラル(MAC)」を、2005年には「シスネーロス・フォンタナルス美術財団(CIFO)」を開館した。コレクションを見せるなら施設も作っちゃいましょうという、その気概も財力もすごいが、キュレーターを雇っての企画展もまた相当な質の高さである。例えば、MACの開館記念展「フロリディアン」は、タイトル通り、フロリダ在住の作家に焦点を当てたもの。ルイス・ギスパートやセルヒオ・ヴェーガら、いま注目の作家が早くも紹介される。今年のCIFO の企画展の一つ「ラテン・アメリカの抽象の現場」展は、まさに目から鱗だった。ロシア構成主義の直系にしてミニマル・アートの先駆ともいえる1940年代、50年代の作品が、いま、いよいよ新鮮に見える。
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