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Special Sections

"スペシャルセクションズ"


World Art Tokyo — パンゲア・テクトニクス —

今年初開催の“World Art Tokyo—パンゲア・テクトニクス—”」は、9ヶ国の駐日大使が推薦する、今後グローバルな活躍が期待されるアーティストの国際展です。この国際展のキュレーションを、東京藝術大学大学院のアートプロデュース専攻の学生が担います。AFT2018の入場無料エリア、ロビーギャラリーで開催。

展覧会テーマは、「パンゲア・テクトニクス— 地殻変動するアート ⇄ ものがたりの分岐点 —」。およそ2億5000万年前、地球上の大陸はひとつにつながっていました。その超大陸は「パンゲア」と呼ばれています。プレート・テクトニクスという理論によって、このパンゲアは長い月日を経て大陸移動し、現在の地球上の6大陸に別れたと説明されています。また現在も各大陸は少しずつ移動し、遠い未来にまたひとつの超大陸としてつながるとも言われています。

本展覧会は、世界中様々な大陸にある各国大使館から推薦されたアーティストたちを、「パンゲア・テクトニクス」というコンセプトでひとつの展覧会にまとめることによって、地球史の長大な時間軸から現代アートを見つめる方法を提案します。そうした大きな視野によって、それぞれの国のアート、文化、美学の共通点や差異を、普段とは違う形で発見することが可能になるでしょう。また、まるで地球上の各プレートが互いを動かすように、相互に影響し合いながらユニークに浮かび上がっていく、各国のアーティストが生み出す新しい「ものがたり」の多様性も、本展で体感することができるでしょう。

Pangaea
参加大使館 中華人民共和国駐日本国大使館、在日コロンビア共和国大使館、在日コンゴ民主共和国大使館、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本-ヴィラ九条山、在日ハンガリー大使館、在日イスラエル大使館、駐日イタリア大使館、在日ナミビア大使館、在日スイス大使館

※アルファベット順

Wat china

Series of Lost in Luo 3
2018
Ink and pigment on silk
45×45cm

Portrait china

Teng Teng(中国)

1994年安徽省生まれ。伝統的な中国絵画の技法を用いて作品を制作している。He Jiaying氏とZhao lihui氏の指導のもと天津美術学院にて中国伝統絵画の学士号を取得。現在清華大学芸術・デザイン学院の修士課程に在学。アーティストでもあるHe Jiaying氏とLiu Lin氏に師事している。ペインティングシリーズである‘New Folktales’や‘Lost in Luo’(文学の女神のこと)に見られるように、彼女の作品は新しい中国伝統絵画の形を模索するものである。それらは、中国における伝統文化と現代の要素とを融合させ、伝統絵画のイメージを刷新しようと試みるものである。国際卓越芸術賞優秀賞受賞、中国大学生美術作品展に参加、2017年にNAMOCにて作品を展示。


Wat colombia

Hang me out to dry
2016
Pencils
190×69×36cm

Portrait colombia

Federico Uribe(コロンビア)

1962年、コロンビア・ボコタ生まれ。マイアミ在住。彼の作品は、あらゆる分類に対して抵抗し、彫刻や絵画の技術をベースに、古典芸術の伝統と歴史の形式を参照しながら、日常のオブジェクトで様々な方法で編み上げていく。また、彼の彫刻は、彫り出されるのではなく、興味深く予想できない形で構成され、編み上げ、反復され、ほとんど強迫観念に取り憑かれているようにして生み出される。ボゴタのロスアンデス大学を卒業後、ニューヨーク、キューバ、メキシコ、ロシア、イングランドなど世界各国で経験を積んだあと、マイアミにアトリエを構える。ニューヨークのチェルシー・アート・ミュージアムや、ワシントンのアート・ミュージアム・オブ・アメリカなど、世界各国で展示。


Wat congo

Absence and Presence XXIII
2012
Oil on canvas
200×100cm×3

Portrait drcongo

Henri Kalama Akulez(コンゴ)

1973年、コンゴ・サムプウェ生まれ。1999年Academiedes Beaux-Arts de Kinshasa油画専攻学士を取得。2007年中国芸術アカデミー杭州で修士号を取得。後に博士号も取得。2015年Academiedes Beaux Arts de Kinshasa油画専攻の学科長を務める。翌年、学長に就任。上海(2001年)、オーストリアのリンツ(2006年、2008年)など世界各地で個展を開催。また、ブリュッセル、ニューヨークなどで開催された多くの国際グループ展に参加。2007年には、浙江省における最優秀卒業生賞の5人に選出。2012年中国美術学院の第5回国際カレッジビエンナーレで最優秀アーティスト賞を受賞。


Wat france

Agrégat #2
2016
Basalt
Approximately 30×30cm

Portrait france

Olivier Sévère(フランス)

1978年、パリ生まれ。2002年にENSBA in Parisを卒業。大理石、ガラスまたは石を用いた作品を制作。近年は、有形の物質に関する問題や、それらに対する欲求、起源をテーマに活動。作品制作において、彼は自然と人工の概念を問うと同時に、物質と形態の絶え間ない変化に疑問を投げかけながら、私たちを取り巻くマテリアルに関して独自の視点を提示する。また、ソウルのMMCA 2015年 MMCA(ソウル)、2016年Villa Kujoyama(京都)など、国内外の数々のレジデンスに参加。2017年the Museum of Hunting and Nature(フランス)にて個展を開催。


Wat hungary

Structures Revolution #1
2011
Ceramic
50×60×40cm

Portrait hungary

Agnes Husz(ハンガリー)

1961年、ハンガリーのモハチ市生まれ。1990年ハンガリー国立美術工芸大学ブダペストで卒業。1993年に長野県に窯を開く。世界中のシンポジウム、レジデンスに参加。2013年ジュネーブIACインターナショナル・アカデミー・オブ・セラミックスに選出。国内外で受賞歴があり、2015年には、ハンガリー文化財省のFerenczy Noemi(フェレンジー・ノエミ)賞を受賞。主な展覧会としてThe Universe in Helix Forms 2012(シガラキ・セラミック・パーク・ミュージアム・ギャラリー)、魅惑的スパイラルアート2008(北沢美術館)、陶芸の新感覚2004(INAXタイルミュージアム)などがある。国内外にパブリックコレクションあり。


Wat israel

You Are a Saint
2012
Fluorescent lights and metal construction
200×120×45cm

Portrait israel

Yochai Matos(イスラエル)

1977年生まれ、テルアビブ在住。2004年エルサレムのBezalel Art & Designアカデミーを卒業。彼は、ストリート、及びアートワールドにおける公共空間の価値について扱い、それらの交わるポイントについて考察する。彼は現代文化に由来し、複製と再利用において、イメージの消耗と過読性を招いたような一般的でシンプルなイメージを用いて作品を制作する。ポップでキッチュなアイコン(例えば、夕焼け、炎、心臓、水上を飛び回るイルカのカップル、テレビシリーズの“Fame”のノスタルジックなロゴなど)を扱うことで、彼はロマンチックで、且つ失われてしまった本物の感情にもう一度触れ、現代の問題に向き合うためのシンプルで快適な方法を示唆する。過去にヨーロッパ、アメリカ、イスラエルにて個展、グループ展に参加。


Wat italy

PLANETARY GARDEN
2018
Branches of: Pine tree, Prunus mume, Cherry tree, Magnolia, Red maple
Site specific

Portrait italy

Gianluca Malgeri(イタリア)

1974年イタリア、レッジョ・カラーブリア生まれ。ベルリン、東京に在住。2000年にイタリア国立美術アカデミー・フィレンツェ校を卒業。1997年にClaudio Marraのキュレーション、ボローニャのギャラリーGraffioで最初の個展。翌年、フィレンツェのパブリックスペースで最初のインスタレーション「Benedetton」を開催。2007年ローマのギャラリーMagazzinoで作品展示。また同ギャラリーで「Insha Allah」(2011)、「Homo Ludens」(2015)、その他、2009年と2012年にグループ展に参加。2011年、2015年にフランス、ムーランのギャラリーContinuaでのグループ展「Spheres 4」にて展示。また、2015年にはヴェネツィア・ビエンナーレと連動したグループ展「Edge of Chaos」(イタリア、ヴェネツィア “Casa Donati”)に参加。


Wat namibia

Earth
2015
Beads
61×44cm

Portrait namibia

Saara Ndinelago Nekomba(ナミビア)

1986年ナミビア北部オンダンワ生まれ。ナミビアの首都ウィントフックのCollege of Artsにてビジュアルアート/工芸の学士取得。ビーズや生地、コラージュを混ぜ合わせたカラフルで抽象的なモチーフは、ナミビアの大自然や鮮やかな色彩の民族衣装を描写している。また、彼女は作品によってウドンガ民族の伝統的な儀式におけるダンサーの躍動感も表現している。アーティストとして活躍するとともに、ナミビア国内の過疎地にてワークショップを開き、積極的にアートの普及活動に取り組む。The John Muafangero Arts Centreから2008年、2009年、2010年に最優秀学生賞を受賞。2014年にFranco Namibian Cultural CentreのRestaurant Galleryにて個展“Abstract Intervention”を開催。ナミビア国内だけでなくイギリス、ナイジェリア、南アフリカなどのグループ展に多数参加。


Wat switzerland

Mixed Feelings Melody Print
2018
Lambda metallic print
90×120cm

Portrait switzerland

Manon Wertenbroek(スイス)

1991年、ローザンヌ生まれ。2014年ECAL(ローザンヌ美術大学)にて写真学の学士号を取得。卒業後、オランダ、ベルギー、イタリア、フランスなどのギャラリーで作品を発表。また、アートバーゼル、アムステルダムのFoam Museum、ローマのSwiss Instituteにて展覧会を開催。彼女の作品は、アイデンティティ、社会的相互作用、感情などの問題を探求するための象徴、媒体としての肖像画に焦点を当てている。彼女は、イメージの刻印された鏡などの反射素材を用いて、インスタレーションを構築する。また、それらをネオンカラーの照明と組み合わせ、最終的にそれらを撮影し、写真作品としても提示する。Guardian、Mousse、British Journal of Photography、Foam Magazineなど世界中の出版物にも掲載。2017年スイスアート賞を受賞。

キュレーター: 黒沢聖覇(東京藝術大学 大学院国際芸術創造研究科アートプロデュース専攻 修士課程)


平成29年度日本文化海外発信推進事業「国際的な文化発信拠点の基盤構築に向けた試行プロジェクト」

主催: 文化庁/一般社団法人 アート東京

監修: 保科豊巳(東京藝術大学 理事・副学長)


Future Artists Tokyo — スイッチルーム —

日本を代表する芸術系大学の学生チームが、一丸となって挑戦する展覧会「Future Artists Tokyo — スイッチルーム —」展。

若手人材の実践の場として、東京藝術大学、筑波大学、女子美術大学、多摩美術大学、東京造形大学、武蔵野美術大学の芸術系6大学の学生によるグループ展。同6大学から1名ずつアート・プロデュースを専攻する学生・研究員が参加し、チームとなって展示キュレーションに挑戦します。

この展覧会から未来の日本を担うアーティストやキュレーターが生まれるかもしれません。

キュレーションチーム

内海潤也

1990年、東京都生まれ。
東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科アートプロデュース専攻修士2年在籍。

高橋和佳奈

1993年、広島県生まれ。
筑波大学大学院人間総合科学研究科芸術専攻芸術支援領域博士前期課程2年在籍。

森本真梨子

1995年、千葉県生まれ。
女子美術大学アートデザイン表現学科アートプロデュース表現領域4年在籍。

内藤和音

1996年、北海道生まれ。
多摩美術大学美術学部芸術学科3年在籍。

金真希 + 森野大地

1995年、三重県生まれ。/1995年、兵庫県生まれ。
武蔵野美術大学造形学部油絵学科油絵専攻4年在籍。

東京藝術大学

塩出麻美

1985年、愛媛県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程在籍。塩出は「存在が点滅する表現と、それによる空間の拡がりの表現」として絵画制作を行う。麻糸を織るのではなく編むことで生まれた伸縮するキャンバスは、平面性や枠といった基盤を逸脱し、個に宿るエネルギーを空間に放出する。《匣人物 5》で描かれた不定形な画面上の裸婦は、像・イメージを形成する輪郭に閉じ込められることなく、内/外を歪ませる不気味な質量として存在する。

Fat shiode

匣人物 5
塩出麻美
2017
油彩、麻糸、白亜地
190×180cm

村松大毅

1993年、愛知県生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻壁画分野壁画第2研究室在籍。村松は空間的尺度の拡大と縮小をテーマに制作を行う。近年、境界と同時に接続を作るフレームに着目。《ここは海抜》では、本来見えない絵画の基盤である木枠が立体的に作品を構成し、描かれた「ここは海抜 m」と鑑賞者の間に介入する。この介入により、作品鑑賞の基盤となる諸要素、鑑賞者の立ち位置と視線、作品の高さ、展示空間、さらには地球環境の変動性が表面化される。

Fat muramatsu

ここは海抜
村松大毅
2017
アクリル、木材
31×45×31cm

筑波大学

坂本有希

1993年、熊本県生まれ。筑波大学大学院人間総合科学研究科芸術専攻洋画領域博士前期課程2年在籍。絵画制作において「奇妙なもの」の存在を追い続ける坂本。生肉を描いた連作は、 そのグロテスクなモチーフとは裏腹に、水分を含んだ柔らかな質感の中で心地よい色彩と光を放っている。作品タイトル《Euphemism》は婉曲、遠回しにという意味。不快さを美しさに昇華することで、鑑賞者は遠回しに異様な光景を見せられているのかもしれない。

Fat sakamoto

Euphemism
坂本有希
2017
油彩、キャンバス
各91×116cm

椎名正悟

1994年、茨城県生まれ。筑波大学大学院人間総合科学研究科芸術専攻書領域博士前期課程1年在籍。作品制作において古典の基礎が十分でなければならないと語る椎名。彼は書における表現の多様性にも重点を置いている。《四季》は、春夏秋冬それぞれ別々の人物の詩を用い、書風の書き分けや、詩をイメージした文様にもこだわった作品だ。書と芸術表現の両方に真摯に向き合う彼の作品は、芸術としての書の存在を確かに証明するものだろう。

Fat shiina

四季
椎名正悟
2017
墨、紙
90×63cm

女子美術大学

奥原知奈

1994年、千葉県生まれ。女子美術大学院デザイン専攻メディア研究領域専攻博士前期課程2年在籍。《モームの電話》の「モーム」とは造語である。盲目・朦朧・妄想などの“モウ”、夢・霧・無の“ム”。現実に背き、モームに閉じこもったのに、それでも人との繋がりを求めてしまう。奥原は心の揺らぎと今にも壊れてしまいそうな「モーム」を表現している。

Fat okuhara

モームの電話
奥原知奈
2017
アクリル、デジタルプリント転写、木パネル
各29.7×42cm

志澤京香

1996年、東京都生まれ。女子美術大学芸術学部デザイン・工芸学科工芸専攻織コース4年在籍。《取り巻く願い》はマザーテレサの言葉から着想を得た作品である。「私たちは大きいことはできません。小さなことを大きな愛を持って行うだけです」といった言葉に心を動かされた彼女は人々は互いの幸福に寄り添い、助け合うことが今日の課題だと考える。作品には優しさや思いやりが幸福に繋がるようにといった願いが込められており、彼女の思いが身を纏うワンピースによって視覚化されている。

Fat shizawa

取り巻く願い
志澤京香
2016
原毛、毛糸、ガーゼ、その他
55×90×40cm

多摩美術大学

加藤舞衣

1994年、大阪府生まれ。多摩美術大学大学院美術研究科博士前期課程絵画専攻版画研究領域1年在籍。“−21g”シリーズは人間が死ぬ瞬間に減少すると言われる重さ=−21gを表している。それは雨の日、道端に落ちているものを魂が抜けた亡骸のように感じたことから着想された。加藤の記憶の中にある名もなき亡骸から21gが失われる瞬間を何度も版に重ねることで、モチーフが本来持っていた奥行きや重さを画面に留め、明日には失われるであろう姿を記録しようと試みている。

Fat kato

“-21g” petals
加藤舞衣
2016
いづみ紙
109.5×77.5cm

宮林妃奈子

1997年、北海道生まれ。多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻1年在籍。《その日の日記》はある2週間の絵日記である。宮林は大学進学を機に生まれ育った地を離れ、新たな場所で初めて出会った景色、空気、湿度、匂いを全身で感じ取った。それらは新鮮で強い印象を与えるのと同時に、記憶の中にある慣れ親しんだいつかの感覚を呼び起こすものだったという。彼女は移りゆく日常で自身を通過していく光景や感情、感覚を日ごとにひとつのキャンバスの中に視覚化した。

Fat miyabayashi

その日の日記
宮林妃奈子
2017
油彩、アクリル、木炭、キャンバス
350×300cm

東京造形大学

阿部智子

宮崎県生まれ。東京造形大学大学院博士後期課程造形専攻美術研究領域在籍。幼少時に左目に怪我を負い失明に近い状態となった阿部は、視力を補完する感覚を養い、不可知の世界と現実の世界との「中間地帯」として絵画を制作している。《聯/断 triage INS−4》で描かれた物語は、半透明で変形する薄布によってつながれ、様々な像を生み出す。風化してゆく戦争の記憶とその継承という営みが、うつろいやすくも空間的存在感を示す布で構成された「中間地帯」として創出される。

Fat abe

聯/断 triage INS–4
阿部智子
2017
アクリル、油彩、布ペン、木綿、木製パネル
サイズ可変

菅原玄奨

1993年、東京都生まれ。東京造形大学大学院造形研究科修士課程美術研究領域2年在籍。菅原は、テクスチャーと触覚性をテーマに彫刻を制作している。《A MAN》のストリートファッションやポーズをまとった繊維強化プラスチックの少年は、塗装によって中身ではなく表面のロゴがその特徴を表すコカ・コーラのペットボトルと、素材・テクスチャー・空洞性を共有する。ふたつの均質的な表面の彫刻が織りなす空間は、文化が表層的なまま普及する現代の特徴を表象している。

Fat sugahara

A MAN
菅原玄奨
2018
FRP、ペットボトル
Body:56×172×44cm Bottle:7×12×7cm

武蔵野美術大学

近藤太郎

1995年、神奈川県生まれ。武蔵野美術大学造形学部油絵学科油絵専攻4年在籍。《airport jungle》は、過去に近藤自身が撮った写真が画面に貼られることから始まっている。そして記憶をもとに写真の外側にある風景と自分の頭部を描くことで自分自身が確かにそこに立っていたことを表そうとしている。近藤は絵を描くことで、記憶という曖昧なイメージをメジャーという物を測る物質を取り込みながら、もう一度現実に落とし込んでいる。

Fat kondo

airport jungle
近藤太郎
2018
油彩、写真、メジャー、キャンバス
180×145cm

池上怜子

1992年、三重県生まれ。武蔵野美術大学大学院修士課程造形研究科美術専攻油絵コース2年在籍。池上はいつか無くなる物である服を平面に残そうとする。《Short Sleeves (Kosode) #o-2》をはじめとする作品の特徴は、服を選ぶ際に愛着やエピソードは重視せず、どれも平等に素材として選択していることだ。誰かが着ていた服は、一枚の平面へと変換されることでその機能も由緒も奪われてしまった。それは、はりつけられたような恐ろしさを伴いながら、宙吊りのままここにあり続ける。

Fat ikegami

Short Sleeves (Kosode) #o-2
池上怜子
2018

130.3×194cm

監修: 保科豊巳(東京藝術大学 理事・副学長)


Art Car MIRAI

AFT2018のアートカー企画は、「領域を超え、多様な表現者にひらかれた未来社会」を目指し、公募により作品を募集しました。「一般社団法人 障がい者自立推進機構」登録の630名を超える作家の作品と、新たな公募作品の中から5名の作品がノミネートし、2017年12月の最終選考を経て、浅野春香さんの作品「シワの絵」に決定しました。浅野春香さんの作品が、トヨタ自動車株式会社の水素でつくった電気で走る燃料電池自動車”MIRAI”を覆い、AFT2018アートカーとして、東京国際フォーラムの無料入場エリア、ロビーギャラリーで多くの来場者に向けて展示されます。アート東京は今後もジャンルや枠組みなどの領域を超え、専門的な美術教育を受けていない独自な芸術表現であるアウトサイダー・アートや、多様なバックグラウンドを持った芸術表現であるアール・ブリュットの分野においても、多様な表現者や若手アーティストの育成を支援し、芸術文化の振興及び日本のアートシーンの発展に寄与して参ります。

「今回、選ばれた作品は、キャンバスではなく米袋をハサミと手で切り、その時に残ったシワを題材にして描かれたものです。一見すると抽象画に見える本作品は、カラフルで、強烈な線のリズムと色彩の配分に特徴があり、特異で圧倒的な創造性が感じられます。この作品は、どの部分を切り取ってみても、印象深く、アートカーとして立体的に再構成されることで、ここにしかないユニークな一台として注目を集めるでしょう。」(選考時コメントより)

Artcar1

浅野春香(Haruka Asano)

シワの絵

2017年

米袋

97×87cm

Artcar2

MIRAI

※画像提供 トヨタ自動車株式会社


Asian Art Award 2018 supported by Warehouse TERRADA

昨年創設された現代アートの新しいアワードAsian Art Award supported by Warehouse TERRADAの第二回が2017年11月より始動し、5名の選考委員により、AKI INOMATA、小金沢健人、冨井大裕、和田昌宏、の4名がファイナリストに選ばれました。

ファイナリストのグループ展を、3月3日〜18日の期間、TERRADA ART COMPLEX 4Fにて開催。展覧会開催期間中に6名の審査員(秋元雄史、長谷川祐子、林 洋子、Joyce Toh、尤洋、包一峰)が大賞を選出し、3月8日、AFT2018にて発表いたします。

Aaa2018

Asian Art Award 2017 supported by Warehouse TERRADA

Asian Art Award supported by Warehouse TERRADAは、日本からアジア、さらにその先へと、今後、国際的な活躍が期待されるアーティストの支援を目的として2017年に創設された現代アートの新しいアワードです。

昨年2月に5名のキュレーターで構成される選考委員が5組のファイナリストを選出し、9月のファイナリスト展にて日本・シンガポール・中国を拠点に活動するキュレーターらで構成される審査員が最終審査を行い、山城知佳子の《土の人》(2017年劇場版)が大賞に決まりました。

今年1月にはArt Stage Singapore 2018でも紹介された本作を、AFT2018ではアクセスエリアに面した一部屋で展示いたします。(3月9日〜11日)

Yamashiro aaa2017

山城知佳子 《土の人》(2017年劇場版)

Asian Art Award 2017 supported by Warehouse TERRADA-ファイナリスト展 展示風景

In cooperation with AICHI TRIENNALE 2016, ©Chikako Yamashiro, Courtesy of Yumiko Chiba Associates